資金計画のプロフェッショナルから今月の一言
住宅ローンのスペシャリスト『資金計画アドバイザー』が、マイホーム購入のために大切な「お金」について毎月情報配信しています。
■ 住宅ローンは「最短」ではなく、「最長」にすべき!! その理由とは? 【2012年4月号】
今回は、住宅ローンの「返済期間」についてお話します。
よく、お客様との個別相談会などで、こんな声を耳にします。
「ウチの会社は定年退職が60歳なので、60歳で住宅ローンを
払い終えられるように期間を設定したいのですが…? 」
皆さんの中にも、同じようなことを考えている方がいるのではないでしょうか?
つまり、給与所得がある60歳までの期間で住宅ローンを組んで、
なるべく返済期間を短くすれば、金利負担を少なくすることができるので、
その方が良いとお考えの方。
確かに、期間の「長い住宅ローン」と「短い住宅ローン」を比較すると、
金利負担が少なく済む「短い住宅ローン」のほうが支払い総額は少なくなります。
ただ一方では、返済期間を短くすれば短くするほど、月々の返済金額は高くなり、
負担が大きくなってしまいます。
ご存知のとおり、同じ価格の住宅を購入したとしても、
どのような住宅ローンの組み方をするかによって、
その後の家計のやりくりはとても大きく違ってきます。
ですから、皆さんが住宅ローンの期間を考える際には、
「大は小を兼ねる」という言葉を決して忘れないで下さい。
実は、いくら支払い総額が少なくなるとはいえ、
一旦短く組んでしまった住宅ローンは、将来どんな理由があったとしても
期間を伸ばすことはできません。
金利がもったいないからと、月々の返済に無理をしてまで
短い住宅ローンを組んしまって、貯金も何もできない生活…。
これは、本来望むべきものではないはずですし、
手元にお金がない生活はとてもリスクを伴います。
ですから、住宅ローンを組むときには“損”に思えるかもしれませんが、
当初は最長の期間で借り入れをしておくべきなのです。
つまり、月々の返済額に余裕を持った住宅ローンを組むことによって、
家計にゆとりを作ることが大切です。
そして、家計に負担なく返済を進め、子供が独立し、
夫婦の老後資金にも支障がないと判断できた時点で、
毎月のゆとりの中から貯蓄してきたお金で、残りの住宅ローンを完済すれば、
結果として、短い住宅ローンになるのです。
住宅ローンを組む時には、決して無理をしてはいけません。
「細く、長く、負担なく、住宅ローンをうまく利用して生活を守る」
これが鉄則です。決して住宅ローンに利用されないようにしてくださいね。
ただし…
今回お伝えした内容は、あくまでも「固定金利」の住宅ローンを選んだことが前提です。
もし変動の場合は…。それはまたの機会に!
それでは、また次回お会いしましょう!
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