資金計画のプロフェッショナルから今月の一言
住宅ローンのスペシャリスト『資金計画アドバイザー』が、マイホーム購入のために大切な「お金」について毎月情報配信しています。
■繰り上げ返済をしてはいけない、その理由とは?! 【2012年6月号】
前回、【住宅購入後の実生活で家計を圧迫させないためにも、
頭金を出しすぎる事で、手元の現金を減らさないように】
というお話をさせていただきました。
今回も、頭金の考え方のように、多くの方が固定概念として
決め込んでしまっている勘違いしてしまいがちな、
「繰り上げ返済」についてお話します。
一旦住宅ローンの返済が始まったら、
「こまめに繰り上げ返済をし、少しでも早く
返済を終わらせてしまいましょう!」という話、
あなたもどこからともなく耳にしたことがあると思います。
実は、繰り上げ返済が原因になって、生活費が資金ショートしてしまった…という
お悩みを抱えている方が、とても多いという事実を
皆さんにも知っておいてほしいのです。
もう一度言います。
住宅購入してから数年後に、「家計がうまく回らない…」と
悩んでいる方の多くは、住宅ローンに問題があるのではありません。
その多くは、「繰り上げ返済」が引き金になっているのです。
この理由、分かりますか?
例えば、3歳のお子様がいるケースを考えてみましょう。
3歳の子供であれば、教育資金がほとんどかからないでしょうから、
貯蓄ができる余裕があって当たり前です。
ところが、余裕資金ができるからといって、
この時点で繰り上げ返済をどんどんしてしまうと、
お子さんが高校・大学と進学し、教育資金の負担が大きくなるにつれて、
家計に余裕がなくなってしまいます。
そうなってしまえば、貯蓄などできるはずもありません。
その上、まとまった資金が必要となったとしても、
繰り上げ返済にお金を回してしまっているために、
手元にお金がない…。
この時点で、「繰り上げ返済にお金を回さずに、手元においておけば良かった…。」
と気づき反省したとしても、もう手遅れです。
これはあくまでも一例です。
繰り上げ返済は確かに「得」かもしれませんが、
実は、本当にしても良いかどうかの判断は、非常に難しいものなのです。
ですから、せめてお子さんが独立されるまでは、
何があっても困らないよう「繰り上げ返済よりも手持ち資金」
という考えを持つことをお勧めします。
そのためにも、「どんなローンを選択するか」が、最大のポイントとなるのです。
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